2023年度:顕彰受賞者のお知らせ
2023年9月9日(土)に、第71回日本心臓病学会学術集会(京王プラザホテル)にて表彰式を執り行いました。受賞された先生方の今後ますますのご活躍を願っております。
栄誉賞
⽊村 剛
(国家公務員共済組合連合会 枚⽅公済病院 病院⻑)

この度は⽇本⼼臓病学会栄誉賞を受賞させていただき⼼より感謝申し上げます。
特に⽇本⼼臓病学会に⼤きな貢献をしたわけではないにもかかわらず、このような賞をいただく栄誉にあずかり恐縮いたしますとともに⼤変光栄でございます。
今回の受賞は私が主導して実施して参りました多施設臨床研究を御評価いただいたものと理解しております。⾃分はただ単に医療における真実を知りたい、それに基づいて出来るだけ正しい診療をしたいという思いに駆り⽴てられて来ただけで、実際に多くの研究を成就させたものは⾃分の⼒ではありません。私の荒唐無稽と思われるような研究仮説を受け⼊れ御協⼒を続けていただいた共同研究者の臨床医の皆様、研究デザイン検討や統計解析で全⾯的に御指導いただいた森本剛先⽣、イベント固定・データ解析・論⽂執筆で貢献いただいた若⼿医師の皆様、研究実施⽀援業務に御尽⼒いただいた⽣産科学開発研究所の皆様、各施設のデータ⼊⼒補助者の皆様、データベースを作成いただいた企業や研究スポンサーの皆様、そして何より研究に御参加いただいた患者さんに⼼より感謝申し上げて、私の受賞メッセージとさせていただきます。
今回の受賞は私が主導して実施して参りました多施設臨床研究を御評価いただいたものと理解しております。⾃分はただ単に医療における真実を知りたい、それに基づいて出来るだけ正しい診療をしたいという思いに駆り⽴てられて来ただけで、実際に多くの研究を成就させたものは⾃分の⼒ではありません。私の荒唐無稽と思われるような研究仮説を受け⼊れ御協⼒を続けていただいた共同研究者の臨床医の皆様、研究デザイン検討や統計解析で全⾯的に御指導いただいた森本剛先⽣、イベント固定・データ解析・論⽂執筆で貢献いただいた若⼿医師の皆様、研究実施⽀援業務に御尽⼒いただいた⽣産科学開発研究所の皆様、各施設のデータ⼊⼒補助者の皆様、データベースを作成いただいた企業や研究スポンサーの皆様、そして何より研究に御参加いただいた患者さんに⼼より感謝申し上げて、私の受賞メッセージとさせていただきます。
教育貢献賞
山科 章
(桐生大学・桐生大学短期大学部 副学長, 医療保健学部長、東京医科大学名誉教授)

日本心臓病学会教育貢献賞受賞、私にとってこの上ない栄誉であり喜びです。私の医師としての原点は聖路加国際病院にあります。故日野原重明先生を中心に教育の文化が醸成されていました。患者中心の医療、チーム医療、職種を超えて教育する環境で過ごし、臨床で役立つ知識・技術・考え方を分かりやすく伝える重要性を学びました。レジデントデータブック(内科/全科)、ICのための循環器アトラスはネット・スマホのない時代に役だったと思います。症例から学ぶ教育カンファレンスの継続とその書籍化、五十嵐正男先生の「不整脈の診かたと治療:第5版」の共著は私のバックボーンです。
99年に大学に異動してからは、心臓病学会、循環器病予防学会、心不全学会、心臓核医学会、心電図学会、脈管学会ほか、多くの学会から機会を頂き、教育セミナーに関わりました。OSCE導入前の共用試験実施機構での胸部診察のとりまとめ、卒後臨床研修必修化への対応など、卒前卒後教育に関わることができました。
現在はコメディカル学生の教育の傍ら、地元紙でのコラム”人生100年時代の健康管理”の連載、地域での健幸アンバサダー養成を行っています。
今回の受賞を機会に、さらに精進を重ね、相手の行動変容につながる教育を続けたいと思います。ありがとうございました。
99年に大学に異動してからは、心臓病学会、循環器病予防学会、心不全学会、心臓核医学会、心電図学会、脈管学会ほか、多くの学会から機会を頂き、教育セミナーに関わりました。OSCE導入前の共用試験実施機構での胸部診察のとりまとめ、卒後臨床研修必修化への対応など、卒前卒後教育に関わることができました。
現在はコメディカル学生の教育の傍ら、地元紙でのコラム”人生100年時代の健康管理”の連載、地域での健幸アンバサダー養成を行っています。
今回の受賞を機会に、さらに精進を重ね、相手の行動変容につながる教育を続けたいと思います。ありがとうございました。
上田賞
Association of serum nitric oxide metabolite level with mortality in patients undergoing coronary angiography [J Cardiol 2022;80(6): 578-584]


このたびは大変名誉な賞をいただき、誠にありがとうございます。本研究では冠動脈造影検査を受けられた患者様の血清NO代謝物を測定、追跡調査を行い、血清NO代謝物の上昇が全死亡および心不全入院の予測因子であったことを報告させていただきました。NO代謝物の臨床的意義を理解する一助になれば幸甚です。本研究は多くの先生方のご尽力の賜物ですが、ご指導を頂いた当科 足立健教授、杏林大学循環器内科 副島京子教授、検体収集から論文の完成までのすべてに携わられた当院集中治療部 眞崎暢之部長には特に厚く感謝申し上げます。受賞を励みに今後も臨床医として精進していきたいと考えております。
優秀論文賞
Feasibility and safety of coronary catheterization with the distal radial approach for hemodialysis patients [J Cardiol 2022;80(2):162-166]


この度は大変栄誉ある賞を賜りまして誠にありがとうございます。論文作成にあたりご指導いただきました門田一繫先生、倉敷中央病院循環器内科の先生方に心より感謝申し上げます。
今回の論文では透析患者のカテーテルインターベンションに対する遠位橈骨動脈アプローチについて検証を行いました。透析患者において懸念される橈骨動脈閉塞のリスクは少なく、有効なアプローチ法の一つとなり得る可能性を示唆する結果となりました。
今回の受賞を励みとし、今後も精進して参ります。この度は誠にありがとうございました。
今回の論文では透析患者のカテーテルインターベンションに対する遠位橈骨動脈アプローチについて検証を行いました。透析患者において懸念される橈骨動脈閉塞のリスクは少なく、有効なアプローチ法の一つとなり得る可能性を示唆する結果となりました。
今回の受賞を励みとし、今後も精進して参ります。この度は誠にありがとうございました。
Trends of anticoagulant use and outcomes of patients with non-valvular atrial fibrillation: Findings from the RAFFINE registry [J Cardiol 2022;80(1):41-48]


この度は、日本心臓病学会2023年優秀論文賞をいただき、誠に光栄に存じます。RAFFINE研究は、心房細動に適応のある4つのDOACが出そろった2012年に着想し、2013年から患者登録を開始、約3,900人の心房細動患者さんのイベントを最大5年間フォローアップする多施設共同前向き観察研究です。長期間にわたり多くの先生方のサポートをいただきましたが、御指導を頂いた代田浩之教授、宮内克己教授には特に厚く感謝申し上げます。RAFFINE研究はRegistry of Japanese patients with atrial fibrillation focused on anticoagulant therapy in the new eraの頭文字から、この研究が「RAFFINE:洗練」された形で進みますようにとの願いを込めて命名しました。私にとっては初めての大規模な多施設研究で、経験不足からなかなか洗練された形では進まず、多くの先生方、事務局スタッフの皆さんに支えられながら形にすることができました。この論文により、DOAC時代の日本人心房細動患者の抗凝固療法に関するリアルワールドデータを示すことができ、今後推定100万人を超える日本の心房細動患者さんの診療に少しでも役に立つことができれば幸いです。末筆になりますが、本研究ご協力くださったすべての皆様にこの場を借りて感謝を申し上げます。
Case Report Award 最優秀賞
Long-term effect of tocilizumab on left ventricular hypertrophy and systolic dysfunction in AA amyloidosis with rheumatoid arthritis [J Cardiol Cases 2022;25(3):177-181]


本症例には、私がCCU当番だった日にたまたま救急外来へ心電図異常で呼び出され、心エコー検査を行ったことにより出会いました。Aggressiveに検査、診断、治療を行い論文化することで、今回、このような大変名誉ある賞をいただけることができました。当講座 前川 裕一郎教授を始め、多くの先生に御支援を賜り、この場を借りて厚く感謝申し上げます。本症例のような関節リウマチなどに合併する心臓AAアミロイドーシスの報告は多くなく、生物学的製剤を投与することで心機能が著明な改善をすることも示すことができました。まだまだ未知な部分も多く、本症例のような患者は多く存在しているのではと思われます。今後の臨床の一助となれば幸いと思うと同時に、私自身これに甘んじることなくこれからも日々精進を続けていく所存です。この度は誠にありがとうございました。
Case Report Award 優秀賞
Hybrid epicardial ventricular tachycardia ablation with lateral thoracotomy in a patient with a history of left ventricular reconstruction surgery [J Cardiol Cases 2022;25(1):37-41]

Mayo Clinic Research Fellow)

この度は日本心臓病学会2023年Case Report Award「優秀賞」という大変栄誉ある賞をいただき、大変光栄に存じます。ご指導いただきました安斉俊久教授、渡邉昌也先生、そしてこの症例の治療に携わった全てのスタッフの皆様にこの場をお借りして深く感謝申し上げます。
開心術既往のある症例に対する心外膜カテーテルアブレーションは、心臓周囲の癒着が強く経皮的アプローチが困難であるため、外科的開胸アプローチを要し侵襲度が高いことが問題でした。しかしながら本症例は、術前の心内電位所見とCT画像を参考に循環器内科と循環器外科で協議し、左側小開胸アプローチによる最小限の侵襲で治療を成功し得たため、報告すべき価値があると考え論文を執筆させていただきました。
心不全パンデミックの現代において、突然死の原因となる致死的不整脈の治療の必要性は今後ますます増加していくことが予想されます。今回の受賞を励みとして、これからも臨床・研究により一層邁進し、不整脈治療の発展に少しでも貢献できるように精進して参りたいと思っております。この度は誠にありがとうございました。
開心術既往のある症例に対する心外膜カテーテルアブレーションは、心臓周囲の癒着が強く経皮的アプローチが困難であるため、外科的開胸アプローチを要し侵襲度が高いことが問題でした。しかしながら本症例は、術前の心内電位所見とCT画像を参考に循環器内科と循環器外科で協議し、左側小開胸アプローチによる最小限の侵襲で治療を成功し得たため、報告すべき価値があると考え論文を執筆させていただきました。
心不全パンデミックの現代において、突然死の原因となる致死的不整脈の治療の必要性は今後ますます増加していくことが予想されます。今回の受賞を励みとして、これからも臨床・研究により一層邁進し、不整脈治療の発展に少しでも貢献できるように精進して参りたいと思っております。この度は誠にありがとうございました。
Young Investigator Award 最優秀賞

Seamless and Non-Destructive Monitoring of Extracellular MicroRNAs during Cardiac Differentiation and Maturation from Human Pluripotent Stem Cells

Young Investigator Award 優秀賞

Mechanisms of fever-induced QT prolongation and torsades de pointes in patients with KCNH2 mutation


Phenotyping of Atrial Fibrillation with Cluster Analysis and External Validation


Single Cell RNA Sequencing Reveals a Distinct Immune Landscape in the Left Atria in Atrial Fibrillation Patients


Comparison Between Ambulatory and Home Blood Pressure Variability for Cardiovascular Prognosis and Clinical Biomarkers
