JC Case Report Abstract 372-4J

題名


経皮的冠動脈形成術後にコレステロ ール塞栓症を発症した1剖検例

著者

阪本  貴 /井上 直人 / 國友 恵子 / 十倉 孝臣 / 松尾あきこ / 井上 啓司 / 藤田  博 / 宮尾 賢爾 / 太田  凡 /北村  誠 / 加藤 元一

372

99-102

発行年月

2001 年 2月

要  約

 症例は68歳,男性.狭心症の確定診断のため冠動脈造影検査を行 ったところ,右冠動脈に有意狭窄が確認され,経皮的冠動脈形成術およびステント留置術を右鼠径部から施行した.術中には合併症はなか ったが,外来経過の約1ヵ月後より両下肢の足尖部を中心とする紫斑とともに進行性の腎機能障害が出現し,コレステロ ール塞栓症が疑われた.外来で加療を行 ったが,2ヵ月後に腎不全が悪化したため救急入院となり,2週後に多臓器不全で死亡した.剖検では各臓器からコレステロ ール塞栓が認められ,コレステロ ール塞栓症と診断した.
 コレステロ ール塞栓症はカテ ーテル検査およびインタ ーベンシ ョン後にまれに発症することが報告されているが,生前の確定診断が困難であるうえ,現時点では確立された治療法もない.インタ ーベンシ ョンの症例の増加とともに今後の発症の増加が懸念されるため報告する.